ぼたん鍋は、兵庫県丹波篠山市の郷土料理である。イノシシの肉を薄切りにして、みそ汁で煮込んだ鍋料理で、大皿に盛った肉が牡丹の花のように見えることから「ぼたん鍋」と呼ばれている。

ぼたん鍋の起源は、明治時代の初期にさかのぼる。当時、丹波篠山には陸軍歩兵第70連隊が駐屯しており、兵士たちは訓練の一環としてイノシシ狩りを行っていた。捕獲したイノシシの肉は、みそ汁にして食べられていた。

やがて、地元の料理旅館がこの料理をアレンジし、みそ仕立ての鍋料理として提供し始めた。その際、大皿に盛った肉が牡丹の花のように見えることから「ぼたん鍋」と名付けられた。

ぼたん鍋は、丹波篠山の名物料理として知られ、多くの観光客が訪れる。

ぼたん鍋の特徴は、イノシシの肉の旨味がたっぷりと詰まっている点である。イノシシの肉は、脂身と赤身のバランスがよく、煮込むことでさらに旨味が引き立つ。また、みそ仕立てのスープもコクがあり、イノシシの肉とよく合う。

ぼたん鍋は、冬の寒い時期にぴったりの料理である。温かいスープで身体を温めながら、イノシシの肉の旨味を堪能してみてはいかがでしょうか。