伝統の味を受け継ぐ、早蕨山荘 赤政のぼたん鍋
「早蕨山荘 赤政」の名物であるぼたん鍋は、創業当初より受け継がれた伝統の味わいです。その特徴は、単なる猪肉料理にとどまらない、食材や製法へのこだわりにあります。創業当時は、ぼたん鍋が現在の形とは異なり、猪肉を使ったすき焼きとして提供されていました。しかし、昭和中頃、四代目福永善夫の代に、現在の白味噌仕立てのぼたん鍋が完成し、当店の看板料理となりました。
赤政のぼたん鍋は、他店の赤味噌仕立てとは一線を画し、上質な猪肉と京都の白味噌を使った上品な味わいが魅力です。この白味噌は猪肉特有の風味を引き立てるだけでなく、深みとコクを加えることで食べ飽きることのない味わいを実現しています。また、この料理の真髄ともいえるのが、秘伝の出汁です。猪肉の旨味を最大限に引き出すために、この出汁は実に48時間をかけて丹念に仕込まれています。一滴一滴に凝縮された旨味が、鍋全体に行き渡り、一口食べればその深い味わいに魅了されることでしょう。
また、ぼたん鍋をさらに引き立てるのが、当店特製のポン酢です。このポン酢は、猪肉を美味しく味わうために特別に調整されており、さっぱりとした酸味が白味噌仕立ての濃厚さを程よく引き締めます。猪肉の脂身とポン酢の相性は抜群で、最後の一口まで飽きることなくお楽しみいただけます。
赤政では、猪肉そのものの品質にも徹底したこだわりを持っています。使用する猪肉は、自然豊かな環境で育った猪を厳選しており、臭みが少なく柔らかな食感が特徴です。これにより、どなたでも食べやすく、初めての方でも猪肉の魅力を存分に味わっていただけます。
赤政のぼたん鍋は、寒い季節には身体を温め、心まで満たしてくれる一品です。その味わいは、ただ美味しいだけでなく、創業から今日に至るまでの長い歴史と、当主たちが紡いできた伝統の積み重ねを感じさせてくれます。一口食べるたびに、四季折々の自然の恵みと、丁寧な手仕事の結晶を味わうことができる。それが、「早蕨山荘 赤政」のぼたん鍋です。
ぜひ、静かな山間の趣深い空間で、当店自慢のぼたん鍋をお楽しみください。食材、味わい、そして歴史すべてが調和した特別なひとときが、皆さまをお待ちしております。